AI画像生成のためのプロンプト完全ガイド

AIを使った画像生成技術は、クリエイティブな作業を劇的に効率化する便利なツールです。イラスト制作、広告デザイン、商品紹介、SNSの投稿画像作成など、多岐にわたる分野で活用されています。具体的には、ネットショップの商品写真、YouTubeのサムネイル、部屋のインテリアシミュレーション、ゲームのキャラクターデザインなど、実に幅広いシーンで役立っています。

しかし、理想の画像を作るためには、AIに対して正確でわかりやすい指示を出すことが欠かせません。その指示こそが「プロンプト」です。本記事では、AIがイメージに沿った画像を生成できるようになるためのプロンプト作成方法や具体例、コツを初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。

プロンプトとは?

プロンプトとは、AIに「どんな画像を作ってほしいか」を伝えるための言葉です。簡単な単語から詳細な説明までさまざまですが、プロンプトが具体的であるほど、生成される画像のクオリティも向上します。

たとえば、「犬」とだけ書くよりも、「青空の下、公園で元気に走るゴールデンレトリバー」と書いた方が、イメージ通りの写真が作成されやすくなります。AIにとっては、できるだけ明確で詳細な指示が重要です。

「犬」とプロンプトした結果

「青空の下、公園で元気に走るゴールデンレトリバー」とプロンプトした結果

プロンプト作成の基本ルール

プロンプトを作る際は、次のポイントを意識しましょう。

• 誰や何を描くか（例：少年、猫、未来のロボット）

• 背景や場所（例：海辺、公園、宇宙都市）

• 雰囲気や時間帯（例：夕焼け、晴天、幻想的な景色）

• 動きや表情（例：笑顔でジャンプする、空を見上げる）

• スタイルや見た目（例：リアルな写真風、アニメ調、絵画風）

• 色合い（例：パステルカラー、モノクロ、ネオンカラー）

これらの要素を組み合わせることで、AIはより正確にあなたのイメージを再現できます。

プロンプトの具体例

シンプルなものから詳細なものまで、さまざまなプロンプトの例を紹介します。

シンプルなプロンプト

• 犬と散歩する女性：“A woman walking a dog, sunny day, park”

• 宇宙を飛ぶロボット：“A robot flying through space, galaxy background, stars”

詳細なプロンプト

• 富士山の風景：“A serene view of Mount Fuji, cherry blossom trees in full bloom, clear blue sky, traditional Japanese house foreground”

• ファンタジーのドラゴン：“A fierce dragon flying over a medieval castle, fire breathing, sunset in the background, dramatic clouds”

• 未来の街並み：“A futuristic city skyline at night, neon lights, flying cars, people in high-tech clothing”

• オフィスの会議風景：“A professional meeting in a modern office, large windows, natural light, diverse team discussing project with laptops and documents”

プロンプト作成のコツ

理想の画像を生成するためには、プロンプトの作り方が重要です。次のポイントを押さえておきましょう。

1. できるだけ具体的に AIは、詳細で明確な指示を受け取るほど、イメージに近い画像を作成できます。

   • 例：「猫」→「窓辺で日向ぼっこをする白いマンチカン」

     

     「猫」とプロンプト

     

     「窓辺で日向ぼっこをする白いマンチカン」とプロンプト

      

     大事な要素を先に書く 最も伝えたいイメージを最初に書くと、重要なポイントがしっかり反映されます。

     • 例：「夕焼けの中、赤いドレスを着た笑顔の女性の高品質なポートレート」

     

     「夕焼けの中、赤いドレスを着た笑顔の女性の高品質なポートレート」とプロンプト

2. 強調したい要素は重みをつける Stable DiffusionやMidjourneyなどのツールでは、特定の要素を強調するために重みづけが可能です。

   • 例：「(Futuristic city skyline)::2, (Neon lights)::1.5, Flying cars::1」

3. 不要な要素はネガティブプロンプトで除外 含めたくない要素を除外するには「ネガティブプロンプト」を使いましょう。

   • 例：「A sunny beach scene –no clouds」

シード値の活用方法

シード値（Seed Value）は、AIが画像を生成する際の「出発点」となる数値です。これにより、同じプロンプトを使っても毎回違う画像が生成されることを防ぎ、再現性のある画像作成が可能になります。

• シード値を使うメリット

  • 安定した結果：同じプロンプトとシード値を使えば、同じ画像が生成されるため、修正や比較がしやすくなります。

  • 微調整が簡単：少しだけプロンプトを変えても、シード値を固定することでベースとなるイメージを維持できます。

• シード値の指定方法の例（ツールによって異なります）

  • Stable Diffusion：「–seed 12345」

  • Midjourney：「–seed 67890」

プロンプト作成時の注意点

• 情報の詰め込みすぎに注意：プロンプトが長すぎると、AIが混乱し、意図した画像が生成されにくくなります。

• 試行錯誤を重ねる：一回で完璧な画像を作るのは難しいので、何度も調整しながら理想に近づけましょう。

• ツールごとの特徴を把握：ツールによってプロンプトの解釈が異なるため、各ツールの特性を理解しておくと効果的です。

• スタイルを明確にする：写真風、アニメ調、絵画風など、求める仕上がりを具体的に指定しましょう。

まとめ

AIを使って理想の画像を作るには、プロンプトの書き方が鍵となります。「誰を」「どこで」「どんな雰囲気で」「どんな行動をしているか」を明確に伝えることで、よりイメージに近い画像が生成されます。

本記事の例やコツを参考にしながら、あなたのイメージを具現化するプロンプトを作成してください。試行錯誤を楽しみながら、あなたにぴったりのプロンプトを見つけましょう!